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第51回中央社保学校from大阪に430人が参加。
8月31日〜9月1日完全オンラインで開催された第51回中央社保学校は2日間の講座を無事に終え閉会しました。
実行委員会を代表して大阪社保協・寺内事務局長が総評も含め閉会挨拶をしましたので紹介します。
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二日間の中身の濃い中央社保学校にご参加いただきありがとうございました。
参加者は、オンライン及び集団視聴を含めて、実参加者数は430名でした。
今回の学校のテーマは、震災復興、政治、若者の3つでした。
二日間を通して素晴らしい講師陣をお招きすることができ、そして、どこにもない内容・企画になったのではないかと思います。
各講師の皆様にはあつくお礼申し上げたいと思います。
今回、実行委員会が特にこだわったのは、近畿・関西におられる方たちにご講演をお願いしたということです。
第一講座は災害復興について深く学ぶことが出来ました。
何よりも田中正人先生が阪神淡路大震災の真っただ中におられてその後も人生をかけて災害復興について研究し実践をされてることとに感動しました。
印象的だったのは「復興の主体はだれか?誰のための政策か?」を常にテーマとしておられること、そして「国土強靭化計画」ゃ「コンパクトシティ構想」は都市でないといけないという都市の論理であり、都市は地方がなければ成り立たないということを理解していないと指摘されていたことです。
第2講座のパネルディスカッションでは、包摂の論理、ケア民主主義が新自由主義に対峙していくことなのだということ、そのための政策化と政策を浸透させる戦術、そのための対話の重要性が強調されました。
まずは自分の家庭、職場、所属する団体がケアする人をケアし、違う意見を持つ人と対話できているのかを見直す必要があるとの提起がされました。
昨日の田中先生の後半のお話にあった自分たちでわが町と自分たちのいのちを守ろうとしている地域のみなさんの取り組み、まさに違う意見も取り入れながら計画を練り上げていくことこそが対話だとあの話し合いの写真が思い浮かびました。
そして第3講座の若い方たちの語り合いはとても新鮮でした。
神戸大学の学生さんが「阪神淡路大震災の語り部を私たち学生がしていいのか」という思いを語られていましたが、私自身が大学時代京都でセツルメント活動をしているときに週に一回学生がここにきて意味があるのかとずっと考えていたことを思い出しました。
でも今、若い方に伝えたいのは、学生さんが来てくれるそのことが、皆さん方の存在そのものが希望で、そして宝物のような存在なのだということです。被災地のみなさんもそう思っておられると思います。
三つの講座を通して、今回のみなさんのお話は学べたというより、心が震えた、心に響くものが多かったのではないでしょうか。
少なくとも私はそうでした。
ほんとうに近畿の仲間たちといっしょに今回の社保学校を企画してよかったなと思っています。
来年の中央社保学校は秋に九州・佐賀県での開催です。
ぜひ、九州にこだわり、佐賀にこだわって企画していただきたいと思います。
最後になりますが、全国のみなさん、ひとりひとりが力をつけていきましょう。
そして、たくさんの仲間たちと語り合い対話し、様々の行動をしていきましょう。
私たちはみんなつながっています。
各地で自治体に働きかけ、国を変えていきましょう。主人公は当事者であり、住民であり、この国に暮らし生きている私たちです。
来年また、佐賀でお会いいたしましょう。二日間、本当にありがとうございました。
8月27日北河内ブロックキャラバン事前学習会に各地から24人参加〜前半は北河内の介護保険の問題点と運動の方向性を学習。
★北河内の介護保険は“最悪”
8月27日守口エナジーホール(守口文化会館)で開催された北河内ブロックキャラバン事前学習会の前半は「“最悪”の介護保険・北河内の状況を変えよう」と銘打ち、大阪社保協介護保険対策委員長の日下部さんを講師に学習会を行いました。日下部さんは冒頭「あえていいますが、北河内の介護保険は“最悪”です」と言い、その現状と問題点について指摘し、運動課題を提案しました。概要を報告します。
★大阪市・守口市・門真市が全国ワースト3
全国ワースト3を大阪市・守口市・門真市で占めたこと。さらに守口市・門真市・四条畷市はくすのき広域連合解散でいきなりこの保険料となったのはなぜなのでしょうか。
介護保険料がなぜ高いかという理由について、大阪市は「高齢単身世帯率が45%であり、認定率が27%を超え、その結果在宅サービスの給付が増えたため」と説明しています。事実、大阪市の場合高齢者世帯に占める単身世帯の割合が45%と全国平均29.6%に比べ1.5倍高くなっています(2000年国勢調査)。 そして大阪市の単身世帯は認定率が38.6%と高く、その他世帯の認定率18.4%の2.1倍の認定率となっています。さらに単身世帯の割合が高いことにより、大阪市の認定率27.4%は全国平均19.4%に比べ1.4倍となっています(2023年12月介護保険事業状況報告) 。しかし、利用者1人当たりの「給付費」では、大阪市は要介護5以外は全国平均以下です。
それでは守口市・門真市の介護保険料の高さの原因はなんでしょうか。残念ながら両市の第9期介護保険事業計画にその原因がかかれていません。しかし、守口市・門真市は大阪市と一定の共通性と相関性があります。
高齢単独世帯率を見ると守口市・門真市とも40%近いことがわかります。
★四条畷市は給付費過大見積りで便乗値上げか
また四条畷市の7159円も大阪府内でみると高額保険料ですが、高齢単独世帯率も認定率もそれほど高くありません。第8期の給付額は3年間で1年目の2021年度の106.4%の伸びですが、解散後の第9期一年目の2024年度は第8期の106.3%で100とし四条畷市は3年間で107%の伸びとしているため、これはかなりの過大見積りではないかと考えられます。
★寝屋川市、交野市、大東市〜基金(余った介護保険料)を貯め込み
枚方市は第8期の基金残高を100%取り崩し第9期に繰り入れていますが、寝屋川市40%、大東市89.6%、交野市62.3%と全額繰り入れをしていません。
介護保険会計は3年間で収支均衡をすべて制度設計となっており、黒字になった場合は国・大阪府・各市町村へはその黒字分を返却します。しかし、65歳以上被保険者の「取りすぎた介護保険料」はひとりひとりに返金できないため、次期に繰り越すべきものです。藤井寺社保協が第4期に「取りすぎ保険料を高齢者に返さないのは泥棒だ!」という大運動を展開し第4期中に保険料を下げさせたという経験があります。
★総合事業〜北河内は最も「従来型サービス」が使えなくなった地域
2023年3月時点の厚生労働省老健局老人保健課集計「令和4年度 介護予防・日常生活支援総合事業(地域支援事業)の実施状況(令和4年度実施分)に関する調査結果」で大阪府内自治体の実施状況をみると大半の自治体が「従前相当サービス」利用者が多数ですが、一部の自治体(大阪市、岸和田市、貝塚市、寝屋川市、箕面市、柏原市、守口市、門真市、四條畷市)で「サービスA基準緩和型」が利用者の多数を占め、従前相当サービス利用が激減する結果となっています。また、「サービスB住民主体型」が多数を占める自治体や訪問型サービスの利用者数自体が極端に少なくなっている自治体もあります。
通所型サービス(デイサービス)でも、一部自治体で「従来相当サービス」の利用者削減がすすんでいます。岸和田市(15人、1.4%)、貝塚市(10人、3.0%)、寝屋川市(93人、13.3%)、交野市(73人、13.2%)、守口市(9人、2.4%)、門真市(2人、0.4%)、四條畷市(4人、3.7%)では、要支援1,2の人は従来のデイサービスが利用できなくなっています。
通所型サービスの「A基準緩和サービス」は、利用者15人に対しスタッフ1人(資格を問わない)という配置で、事業所の受け取る報酬は8割程度に減額されています。ここでも、デイサービス事業所の経営悪化がすすみ、大東市や大阪狭山市などをはじめデイサービスの利用者数自体が減少しているところもあります。
「従前相当サービス」が大きく減少した自治体は、総合事業移行後、要支援者のケアプランを担当する地域包括支援センターとケアマネジャーに対する締め付けを強化し、「サービスを自由に選択させない」仕組みを作ってきました。
例えば、岸和田市・貝塚市では、総合事業移行と同時に、「サービス選択会議」を設置し、「真に現行相当サービスの利用が必要と判断される者」を市が直接判断することにしました。。「従前相当サービス」を利用できるのは、@認知症・知的障害などで日常生活に支障がある行動・障害がある A退院直後で専門的サービスが特に必要 Bゴミ屋敷など専門的支援が必要 C疾患が原因で動作時に息切れ等で生活に支障がある などに限定し、利用者厳しく選別したのです。現在は、選択会議でなく、ケアマネジャーに「現行相当サービス利用理由書」を提出させることになっていますが、厳しくチェックされるので大半のケアマネジャーは従前相当サービスの利用を諦めてしまっています。
守口市・門真市・四条畷市の旧「くすのき広域連合」では、2021年度から従前相当サービス利用対象を「3要件」(がん末期、難病、認知症その他精神疾患)該当者とし、従前相当のホームヘルパー・デイサービスを利用しようとするケアマネジャーは、「従前相当サービス利用理由書」を市に提出することが必要となりました。各市とも厳しくチェックし利用を容易に認めないため、わずが1年で従前相当サービスは激減しました。
★2024年自治体キャラバンを皮切りに地域社保協の運動で「最悪」脱却を
日下部さんは最後に「問題がはっきりしているので闘いやすい」「地域社保協を再構築し、自治体キャラバン行動を皮切りに、介護保険最悪地域らの脱却を」との呼びかけがありました。
守口市ではコロナ禍以降4年間キャラバンが出来ず、今年も「先日送付いただきました2024年度自治体キャラバン行動について昨年度同様、別添を以てお申し入れおよび懇談の回答とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします」とmailがあり、事実上は懇談拒否の状態です。
また、門真市からは「懇談会への本市の出席者につきましては、業務多忙を踏まえ、今年度からは4人程度の課長で対応させていただきたいと考えておりますので、出席をご希望される分野をご教示いただきます
よう、よろしくお願いいたします」とのメールです。
この事前学習会では、門真市・守口市の各社保協メンバーで議論していただき、今後直接役所に懇談申し入れを行っていただくことなどをお願いしました。自治体との関係は地道に毎年毎年積み重ねていくことが非常に重要ですので、今年きちんとしたキャラバンが実施できるかどうかです。
【当面の機関会議・取り組み予定】
□9月4日(水)中央社保協介護部会・運営委員会(オンライン)
□9月5日(木)2024年度第6回事務局会議(14:00-オンライン)
□9月9日(月)10時〜 大阪府保険医協会事前学習会
□9月9日(月)河南ブロック会議(14:00- 松原民商)
□9月11日(水)大阪の子ども医療費助成制度拡充求める実行委員会(10:00-ハイブリッド)
□9月13日(金)19時〜 北摂豊能ブロック学習会(社会福祉法人さつき福祉会集いの場ふりーばーど+オンライン)
□9月14日(土)藤井寺社保協総会(13: 30-藤井寺市民会館)
□9月17日(火)社保協近畿ブロック事務局会議(15:00- 国労会館+オンライン)
□9月18日(水)社保協大阪市内ブロック会議(18:00−大阪民医連+オンライン)
□9月19日(木)2024年度第4回常任幹事会(18:00- オンライン)
□9月26日(木)大阪社保協介護保険対策委員会(19:00- オンライン)
□10月2日(水)中央社保協介護部会・運営委員会(オンライン)
□10月3日(木)2024年度第7回事務局会議(14:00-オンライン)
□10月17日(木)2024年度第5回常任幹事会(18:00-オンライン)
□11月6日(水)中央社保協介護部会・運営委員会(オンライン)
□11月7日(木)2024年度第8回事務局会議(14:00-オンライン)
□11月16日(土)2024年度第3回幹事会(14:00-ハイブリッド)
□11月18.19.20日 全国地方議員社会保障研修会(大阪府保険医協会M&Dホール)
□12月4日(水)中央社保協介護部会・運営委員会(オンライン)
□12月5日(木)2024年度第9回事務局会議(14:00-オンライン)