大阪社保協通信 第1257号 2022.6.29
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2022年参議院選挙大阪選挙区候補者公開質問状への回答とどく
2022年度参議院選挙投票投票日が近づいてきました。
大阪社保協では、6月8日に大阪選挙区候補者に対して「社会保障に関する公開質問状」をメール送信しました。本日現在、れいわ新選組八幡愛候補、日本共産党辰巳孝太郎候補、国民民主党大谷ゆりこ候補より以下のように回答がありましたので紹介します。その他候補からはいまだ回答はありません。
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れいわ新選組 八幡愛候補 |
日本共産党 辰巳孝太郎候補 |
国民民主党 大谷ゆりこ候補 |
コロナ禍で大きな役割を発揮した公立・公的病院の病床削減計画を撤回することについて |
■賛成 政府が進めてきた病床削減によって日本の医療セーフティネットはきわめて脆弱になってしまいました。これ以上の削減は絶対に許せません。 |
■賛成 非常時に備え公立・公的病院は充実させることが政治責任です。 |
従前より国民民主党の活動に格段のご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。 |
75歳以上の医療費窓口負担の2倍化について |
■反対 「2割負担になったら受診を我慢する」という人は30%に上ります。窓口負担2倍化は非人道的とも言える政策です。 |
■反対 年金の削減と合わせ高齢者いじめの改悪です) |
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急激な物価高のもと、国民のくらしを支えるために消費税を減税することについて |
■賛成 政府は「消費税収は社会保障の安定財源」と言いますが真っ赤な嘘です。消費税収の約73%が法人税減税の穴埋めに使われています。消費税はくらし破壊税です。れいわ新選組は消費税減税法案を今国会で提出しました。 |
■賛成 物価高騰への最も効果的な対策が消費税の減税です。 |
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保健所を増やし公衆衛生機能を強化することについて |
■賛成 1994年から2020年までの27年間で全国の保健所数は847から469へと激減しました。コロナ禍で、救えるはずのたくさんの命が失われました。保健所の増設と公衆衛生機能の立て直しは待ったなしです。 |
■賛成 コロナ禍での機能マヒの実態を踏まえ増やすべきです。 |
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緊急時・災害時に住民救済にこたえられるために自治体職員の正規職員を増やすことについて |
■賛成 1994年から2008年までの15年間で、全国の地方公務員数は328.2万人から289.9万へ約12%も減りました。これでは緊急時、災害時に住民を救うことはできません。自治職員の増員と正規職員化を早急に行うべきです。 |
■賛成 コロナ禍で保健師の過労死ラインを超える働きによっても対応が困難な事態は正規職員の増員で解決すべきです。「身を切る改革」は命を切る改革です。 |
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高すぎる国民健康保険の保険料を大幅に引き下げることについて。 |
■賛成 社会保険料は第二の税金です。社会保険料負担の累進性を高め、低所得者の国民健康保険負担を軽減します。 |
■賛成 加入者の多くが無職・非正規であり、支払い能力を超えています。 |
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国民健康保険の保険料を大幅に引き下げるために国庫負担を増やすことについて |
■☑賛成 国庫補助を増額し、国民健康保険料を大幅に引き下げるべきです。社会全体の再分配機能を高める意味でもきわめて重要です。 |
■賛成 1兆円の公費投入増を要求しています。 |
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国民健康保険料の子どもの保険料(均等割)を無料にすることについて |
■賛成 国民健康保険料の均等割は、子どもがいる低所得世帯にとって重い負担です。子どもの貧困対策、子育て支援にとっても、無料化は大きな意味があります。 |
■賛成 事実上の人頭税である「均等割」の廃止を求めています。 |
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大阪府統一国保の実施を延期することについて |
■賛成 地方自治体はそれぞれ独自の工夫をする中で、減免制度の整備や保険料抑制に努めています。これを一刀両断にして統一保険料を押し付けようとする大阪府の姿勢は、市町村の自治権に対する侵害に他なりません。こうした乱暴な政策の最大の犠牲者は、保険料の増額を強いられる低所得層です。統一国保の実施は延期すべきです。 |
■賛成 各自治体が公費繰り入れを行い、負担軽減を実施すべきです。 |
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特定健診・がん検診・乳児検診・歯科健診の完全無料化について |
■賛成 特定健診・がん検診・乳児検診については一斉実態調査を行うとともに、全国一律の無料実施制度を確立し、格差を解消すべきです。また、地方自治体に対して歯科口腔保健条例や歯科口腔保健計画の策定を促し、国費負担で無料健診制度をスタートさせるべきです。 |
■賛成 コロナ禍で拡大する貧困への対策としても必要です。 |
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介護保険料を引き下げるために自治体の一般会計繰入と国庫負担を引き上げることについて |
■賛成 自治体の一般会計繰入と国庫負担引き上げを行い、介護保険料負担の軽減を早急に実現すべきです。「保険あって介護なし」という状態は、直ちに解消すべきです。 |
■賛成 介護職員の緊急的な処遇改善行い、利用者の負担軽減のためにも必要です。 |
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介護人材の不足解消のため、介護職員の賃金が全産業平均の賃金水準となるよう処遇改善制度を充実させることについて |
■賛成 介護、保育従事者は、全産業平均と比べて年間100万円以上所得が少ない状態です。岸田政権は、介護・保育の月給を9千円引き上げましたが全然足りません。月給10万円アップが必要です。 |
■賛成 介護労働の専門性を確保し、介護職の社会的地位の向上、それを正当に評価する処遇改 善がはかられてこそ、介護分野への入職意欲も高まり、人材確保も前進します。 |
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介護崩壊を起こさせないために介護保険制度の利用料を引き下げることについて |
■賛成 介護保険制度改悪によるサービスの取り上げや、施設整備の抑制による給付削減によって、各自治体の介護保険財政において計画より給付・利用が落ち込むといった「本末転倒」が起きています。介護保険利用料を大幅に引き下げ、誰もが安心して介護サービスを受けられる体制をつくり上げるべきです |
■賛成 サービス利用をはばむのが自己負担の重さです。 |
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障害者の「65歳問題」を解消するため、介護保険優先の原則を改めること |
■賛成 65歳を迎えた障害者は、それまで受けていた障害福祉サービスから排除され介護保険の適用対象になります。また、65歳を過ぎてから障害者になった人も、必要な障害福祉サービスが受けられません。これらの措置は障害者権利条約違反であり、憲法違反です。決して許されません。 |
■賛成 障害者福祉制度と介護保険制度を選択できるようにすべきです。 |
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大阪はコロナ禍でも生活保護申請・決定数が伸び悩んでいますがどうお考えですか |
コロナ禍において生活保護申請・決定数が伸び悩むというのは、その地域が生活保護を受けるべき人々を見捨てていることの証左です。弁護士や学者らによる「大阪市生活保護行政問題全国調査団」は大阪市本庁や各区に実態調査したうえで(1)稼働年齢層の生活保護からの排除(2)扶養義務の強化(3)医療、介護の利用抑制と介護保険利用料の自己負担強要(4)過度の不正受給対策(5)現場で働くケースワーカーの人員不足と専門性の欠如、などの事実を指摘しています。大阪市当局は猛省し早急に改善すべきです。 |
生活保護バッシングが執拗に行われ、自治体窓口での水際作戦などが影響しているものと考えます。生活保護は、憲法25条が明記した国民の生存権をまもる“最後の砦”です。 |
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生活保護申請を躊躇させる要因となっている「扶養照会」を廃止することについて |
■賛成 生活保護申請における扶養照会は、事実上の申請妨害と言えます。政府が公助の責務を放棄し、自己責任と家族責任を押し付けることは許されません。 |
■賛成 扶養照会は、生活保護を利用しにくくするだけで不要です。 |
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生活保護ケースワーカーが全く足りていない現状を踏まえ、ケースワーカーを増やすことについて。 |
■賛成 様々な問題を抱える生活保護受給者が尊厳を持ちながら健康で文化的な生活を営むうえでケースワーカーの支援は不可欠であり、人員を増やすべきです。一方で、理不尽な就労指導など不適切な対応をする事例なども散見されるため、人権研修をしっかりと実施するなどの措置も必要と考えます。 |
■賛成 保護利用者に寄り添い、自立を助けるためにも増員は当然です。 |
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子育て世帯への児童手当、児童扶養手当の年齢と金額の引上げについて |
■賛成 所得制限なしで、すべての子どもに毎月3万円を給付し、子育てを支援します。「子育て罰」という言葉があります。子どもを1人産むたびに経済的負担が重くなり、仕事も辞めざるをえなくなる。これでは出生率が上がるはずはありません。現在、1.5万円の児童手当を、高校生相当の年齢まで拡充し、金額を2倍にします。 |
■賛成 所得制限の廃止・見直しとともに改善が必要です。 |
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学生支援機構の給付型奨学金の拡大と返還免除制度の創設について |
■賛成 先進国の中で、最も教育にお金を出さないドケチ国家が日本です。「学ぶ気があれば借金をせずに大学院まで無料で行ける社会」を作ります。すでに奨学金で借金を負った人達には、「奨学金徳政令」で返済を免除します。 |
■賛成 卒業後の返済が長期に渡り、結婚、出産をためらうなど利用者の負担は大きく、改善が急がれます。 |
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医療や福祉のケア労働者の賃金水準等の処遇が劣悪で離職者が増えていることから、安全・安心のサービスを提供するために人材確保策を充実させることについて |
■必要 エッセンシャルワーカーの重要性をコロナ禍で私たちは改めて認識しました。人材確保策の中核は、給与の底上げです。 |
■必要 介護職員や保育士の平均給与は全産業平均より「月10万円低い」など劣悪で、現場は慢性的な人手不足に苦しんでいます。医療・介護・福祉・保育職員の賃金を国の責任で引き上げ、配置基準の見直し、雇用の正規化、長時間労働の是正など、労働条件の改善が急務です。この政策が日本経済を前向きにすすめ成長につながります。 |
【当面の機関会議・取り組み予定】
□7月6日(水)中央社保協国保部会
□7月7日(木)大阪社保協事務局会議(14:00-zoom)
□7月10日(日)参議院選挙投票日
□7月13日(水)中央社保協介護部会・運営委員会
□7月15日(金)大阪福祉医療費助成制度拡充めざす大阪府民連絡会(14:00-)
□7月19日(火)大阪社保協介護保険対策委員会(19:00-zoom)
□7月21日(木)大阪社保協第3回常任幹事会(18:00-zoom)
□7月26日(火)くすのき広域連合解散問題守口・門真説明懇談会(18:00 けいはん医療生協本部)
□7月29日(金)河南ブロック自治体キャラバン事前学習会(14:00-藤井寺か羽曳野で)
□8月2日(火)コロナ問題関西交流会(14:00-zoom)
□8月3日(水)中央社保協総会
□8月4日(木)大阪社保協事務局会議(14:00-zoom)
□8月9日(火)コロナホットライン事務局会議(10:00-zoom)
□8月20日(土)大阪社保協第2回幹事会(14:00-zoom)