大阪社保協通信  1254号 2022.3.18

 

メールアドレス:osakasha@ poppy.ocn.ne.jp        大阪社会保障推進協議会

  http://www.osaka-syahokyo.com/index.html       TEL 06-6354-8662 Fax06-6357-0846

 

3月12日「大阪社保協第32回総会」開催。

312日、大阪社保協は第32回総会をオンラインで開催、43人が参加しました。

★安達克郎会長開会挨拶

はじめに

 ご参加のみなさん、こんにちは。1年前、前会長井上賢二先生の後任として会長に就任した安達克郎と申します。大阪民医連・茨木診療所の所長をしています。

大阪社保協第32回総会にあたり開会のあいさつを述べさせていただきます。

コロナ禍の2年間 大阪の維新政治 カジノよりいのち

 20201月から始まった新型コロナウイルス感染症ですが、新規感染者の数は新しい波が来る毎に新規感染者数、重症者数、死者数を更新し、現在まだ第6波の真っただ中にいます。

特に大阪では、20213月〜5月の第4波で医療崩壊を起こし、第5波・第6波でも医療現場は危機的な状況に陥りました。これまで様々な団体が再三にわたって吉村知事に対し、PCR検査拡充や保健所機能の強化、病床削減の撤回などを要請してきましたが聞く耳を持ちません。急性期病床229床削減、大阪市内保健所1つだけ、大規模検査に消極的など、慶應義塾大学の調査でもコロナ対策の都道府県ランキングではワースト1を獲得、大阪の医療崩壊はまさに政治の責任と言えます。

6波のオミクロン株は感染力が強く、みなさんの周りでも、学校・園・高齢者施設でのクラスター発生、また病院でのクラスターも発生し、休園・休校(学級閉鎖)病院の病棟閉鎖や休院など、医療にかかれない人を大量に生み出しました。政府や大阪府市の失政を厳しく糾弾し、命を守る政治の実現が必要です。

 そして、「カジノには一切税金は使わない」と言っていた松井大阪市長は790億円も公金を投入して夢洲開発を強行、この3月議会でカジノ誘致の議決を目論んでおり「カジノよりいのち」への政治の転換が求められています。

社会保障切り捨ての政治がコロナ危機を深刻化 岸田政権の改憲阻止

 コロナ危機を深刻化させた背景には、1990年代から政策的に進められた、保健所統廃合、公的研究機関の人員削減、感染症病棟や急性期病棟の削減など歴代自公政権による医療費抑制政策があります。

さらに、コロナ危機の中でも2021年の国会では75歳以上の窓口負担2倍化法と病床削減推進法を成立させました。昨年秋に安倍・菅政権を引き継ぐ岸田政権が誕生しましたが、新自由主義の継続、社会保障切り捨ての政治を進めています。命を守る政治の実現が必要です。さらに改憲、軍備増強路線にも反対していかなければなりません

ロシアのウクライナ侵略糾弾、即時撤退を

 私は10年前にウクライナに行き、チェルノブイリ原発を視察しました。今毎日のようにロシアのウクライナ侵攻の報道がなされています。国連憲章を踏みにじるロシアの軍事行動は許されません。いまや240万人を超えるひとが国外に避難し、民間施設や病院などへの爆撃が行われています。戦争は最大の人権侵害、福祉の破壊です。社保協としても反対の意思表示をアピール文の中に入れました。

最後に

 大阪社保協は、コロナ禍でも自治体キャラバンを続ける中で住民の暮らしを支える施策を勝ち取ってきています。本日の討論でも各地の経験を学び、これまでの運動の中で積み上げてきた活動と実績に確信をもち、社会保障の拡充を実現させていきましょう。簡単ですが開会のあいさつとします。

★議長団(茨木社保協・深本さん、大阪府歯科保険医協会・矢部さん)が議事進行

報告と議案の一括報告・提案は以下のように行われました。内容については、送付している議案書をお読みください。

    2021年度活動報告()提案(寺内事務局長)

    2021年度会計報告()提案(福井会計)

    2021年度会計監査報告()(山野会計監査)

    2022年度 情勢提案(山本次長)・方針案提案(寺内事務局長)

    2022年度予算提案(福井会計)  

     

★全体討論・発言

○大阪自治労連・竹中さん「コロナ禍の下での保健所の現状と大阪医療問題連絡会の取り組みについて」○きょうされん大阪支部・雨田さん「生活保護基準引き下げ裁判大阪高裁での闘いと旧優生保護法国家賠償裁判逆転勝利について」

○富田林社保協・竹田さん「河南ブロック、河南地域の地域医療よくする会、そして富田林社保協の取り組みについて」

○吹田社保協・益田さん「介護保険65歳問題、天海訴訟支援について」

○大阪狭山社保協・山野さん「近畿大学病院移転問題、コロナ対策としての国保料引き下げに向けて」

2022年度新役員体制

会長     安達克郎(大阪民医連)

副会長   鴻村博(大阪労連) 加納忠(年金者組合大阪府本部) 中原美江(新婦人)

(大阪府保険医協会)

事務局長 寺内順子(大阪社保協)

事務局次長 田川研(大阪府保険医協会) 釘宮隆道(大阪民医連) 遠近照雄(大阪労連)

山本正剛(大阪府歯科保険医協会)

会計       福井朗(大商連)

常任幹事  江田有子(大生連) 矢部あづさ(大阪府歯科保険医協会) 塩見洋介(障連協)

西岡定雄(大商連) 雨田信幸(きょうされん大阪支部) 堤昭子(福祉同友会)

藤原真代(福保労) 竹中道子(自治労連) 伊藤一正(年金者組合大阪府本部)

東中貢(全国一般)

(化学一般)(大教組)(医労連) (大保連)(福祉事業財団)

(大阪市内ブロック) 竹田雅典(河南ブロック)

(堺・泉州ブロック)(北摂・豊能ブロック)(北河内ブロック)(東部ブロック)

会計監査 山野彰(大阪狭山社会保障推進協議会)/顧問     野村拓  

2022年度活動方針

〜コロナ禍の中で、なによりも住民のいのちとくらしを守る活動を進めましよう

1.   活動の柱〜より地域に根差した活動を重視します

□フードバンク・食糧支援・相談活動・地域調査を地域で旺盛に取り組みましょう。

□調査活動と情報開示でどこにもないデータを作成

大阪社保協として自治体にむけた調査活動及び情報開示請求にさらに取り組みます。

2022年度自治体キャラバン行動に取り組みます

2021年度と同様に地域社保協中心に行いましょう。要望項目には地域要望を多く加えましょう。2021年度自治体キャラバン行動ができなかった地域も工夫を重ね、自治体キャラバン行動に取り組みましょう。

□オンライン学習会を企画しましょう

大阪市内に集まるような取り組みは極力避け、より一層地域中心での活動を重視しましょう。そして、地域でこじんまりとした学習会やオンラインでの学習会を企画しましょう。Zoomについてのサポートやアカウント貸し出しも行います。

2.   具体的な活動方針

□全地域での社保協結成と全ブロックでの活動をめざしましょう

現在島本町に準備会があります。市の段階で未結成なのは阪南市・柏原市です。休止している社保協も地域のみなさんと再開についてご検討ください。大阪市内ブロック、河南ブロック以外でもブロック会議を再開し、ブロックごとでの運動を強めましょう。

□「相談活動ハンドブック」最新版(2022-2025年度版)を発行します。

□いのちの署名はじめ中央社保協提起の署名に大きく取り組みましょう

□介護保険改悪をストップさせ、介護労働者の大幅賃上げ、介護保険料の引き下げを実現しよう

(1)介護労働者に賃金改善を@全職種・全員対象A全産業平均水準B全額国庫負担で実現することを求めます。介護保険の縮小・再編(負担増と切り捨て)を許さないたたかいを強めます。施設利用者の食費・部屋代軽減措置改悪の撤回を求めます。

(2)「自立支援」に名を借りた給付抑制・切り捨てを許さないたたかいを進めます。

(3)全国一高い大阪の介護保険料の引き下げと減免制度拡充に向けた要求運動をすすめます。

(4)介護保険優先原則撤廃・65歳になっても障害福祉サービス利用を選択できる権利保障の取り組みをさらに進めます。

(5)介護保険改悪反対での一致点で、共同を広げてきた「介護・福祉総がかり行動」に積極的に参加し、共同を拡大強化します。

(6)高齢者の怒りを結集し、介護保険料に怒る一揆の会、全日本保険年金者組合大阪府本部、全大阪生活健康を守る会連合会の3団体が共同で取り組んでいる介護保険料等に対する集団不服審査請求運動を支援しともに取り組みます。

□コロナ禍の下での国保料引き下げと大阪府統一の延期を求めていきましょう

 コロナ禍は今年も続くことは確実です。そうした中、コロナ対策としての国保料引き下げは何よりも重要です。そして、コロナ禍のもとで国保統一を行うな、激変緩和期間を延長せよとの運動をさらに強めましょう。

□大阪府福祉医療費助成制度を完全無料制度に拡充させる取り組みをすすめましよう

こども、ひとり親、障害者に対する大阪府福祉医療費助成制度の改悪を許さず、他府県の制度と同様に完全無料制度とすること、および年齢は22歳までとすること、そして入院時食事療養費の改悪をゆるさず無料制度とすることを福祉医療制度の拡充をめざす大阪実行委員会とともに求めていきます。

□保健所機能の充実と地域医療機関に対する支援強化を求めましょう

□いのちまもる医療・年金制度・生活保護、後期高齢者医療制度にする取り組みをすすめましょう

後期高齢者の医療費2割負担化に反対します。年金給付切り下げ、生活保護費切り下げにより、人々の暮らしが一層困難となっています。大阪社保協としてこの裁判に協力するとともに、制度改善にむけて自治体と国に向けて取り組みます。

□子どもの貧困を解決するための制度づくりと地域でのサポートをさらに進めましよう

自治体キャラバン行動だけでなく、教育委員会や子どもの関係部署との懇談・交渉を頻繁に行いましょう。特に困窮している一人親世帯へのサポートに取り組みましょう。

中央社保協・近畿ブロックとの連携をさらにすすめます

@中央社保協との連携

大阪社保協から引き続き、代表委員と運営委員を選出し、中央社保協の運営や活動に協力します。また、中央社保協国保部会・介護保険部会にも参加し、全国的な運動の発展に協力します。

A社保協近畿ブロック及び近畿総決起集会実行委員会との協力・共同・連帯

    大阪社保協として引き続き近畿ブロックの事務局を担いながら、2カ月に一度の事務局会議を開催し連携を深めます。近畿総決起集会実行委員会でのつながりを大切にし、ホームページ開設、運動交流などに積極的に参加します。

□財政・組織問題

  財政と組織問題について恒常的に「組織財政委員会」を開催し検討を行います。

□大阪社保協30周年記念誌作成

2021年財政との関係で記念誌を作成することができませんでした。2022年度は上半期に作成できるよう取り組みます。

□全国地方議員研修会

11月にzoomセミナーとして開催します。

 

 

★総会アピール

■新型コロナウイルス感染症の感染拡大の勢いは止まらず、入院や宿泊療養施設にも入れず「自宅療養」という名のもとで、自治体の支援も受けられず自宅放置されている方が後を絶たない。また、ウイルスによる生命と健康の危機だけでなく、濃厚接触者となった家族も含め、生活の維持そのものが脅かされている。

■医療・福祉・公衆衛生に関わる人々が要求し続けてきたPCR検査体制や保健所体制の抜本的強化は行われないまま、政府は昨年の感染第5波では「軽症・中等症は自宅療養」という方針を掲げ、今年の第6波には「検査せず臨床で診断を」という前代未聞の施策を示し、2年経過しても不十分なコロナ対策を繰り返す、政治的無策のしわ寄せが国民と医療現場に押し付けられる構造も続いている。

■新型コロナ対応でも長年にわたる低医療費政策の弊害があらわれているにも関わらず、政府は公立・公的病院の統廃合、急性期病床の削減方針は撤回どころかさらに進める姿勢を崩していない。また減らせ続ける年金が暮らしの支えの高齢者には、コロナで生活が逼迫している状況下で政府は来年度予算案に75歳以上医療費窓口負担2割化の10月実施を盛り込んでおり、全国で実施中止を求める署名が取り組まれている。

■大阪では、コロナによる死者数が人口100万人あたり400人を超え、全国で突出しているにも関わらず、コロナ対策に全庁挙げて取り組むべき時に、カジノ誘致に固執する政治を優先し、現在開催されている府議会・市議会で国への申請について山場を迎える。「税金は投入しない」というこれまでの発言を反故にし、誘致計画案と関連予算案が議論されている。無理な計画が目立ち、今後も税金が青天井で投入されることは火を見るよりも明らかである。カジノ誘致の問題点を早急に府民に知らせ、「カジノ開発第一」から「府民の暮らし第一」への転換が強く求められる。

■コロナ禍が長期にわたり、国民の生活苦が広がっている。特に社会的弱者に大きな犠牲を負わせている。一方でコロナ禍でも株・金融投資で大資産家や大企業は利益を増大させ、格差は広がり続けている。大企業の内部留保は466.8兆円にものぼり、こうした偏った構造を改めさせる政治への転換が求められる。

■「いつでも、どこでも、だれでも安心して医療にかかれる」これが日本が誇る皆保険制度の柱である。コロナ禍の今だからこそ、皆保険制度を守り発展させるべきである。社会保障の拡充を求める活動は、人間の尊厳を守る活動でもある。

■大阪社保協は、コロナ禍でも自治体キャラバンを続ける中で住民の暮らしを支える施策を勝ち取ってきている。こうした長い歴史の中で積み上げてきた活動と実績に確信をもち、大阪府下全ての自治体に社保協を築き、活動を更に大きく発展させ、社会保障の拡充を実現させていく決意です。

なお、今この時もロシア軍によるウクライナへの攻撃が繰り返され、尊い命が犠牲になっています。福祉は戦争によって破壊され、最大の人権が否定されます。大阪社保協はロシア軍のウクライナ侵略に強く抗議するとともに、一刻も早い事態の平和的解決とウクライナの平穏を望みます。