大阪社保協通信 第1253号 2021.12.6
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いのちと暮らしを守る社会の実現をめざして新たな一歩を踏み出しましょう
大阪社保協会長 安達克郎
第49回衆議院選挙が10月31日投開票されました。全国的に多くの選挙区で与野党一騎打ちの構図がつくられ各地で激戦が繰り広げられましたが、結果は、自民党が15議席減の276議席、公明党が3議席増の32議席で、与党は12議席減らしましたが293議席を占め、絶対安定多数を確保しました。政治の転換をめざして共通政策をもってたたかった野党4党(立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組)は、立憲民主党が13減の96議席、共産党が2減の10議席、社民現有1議席、れいわ新選組2増の3議席で、合わせて14議席を減らす結果となりました。そして国民民主党が3議席増の11議席、維新の会が11議席から41議席と議席を大幅に増やしました。
大阪社保協としては、社会保障削減政治を続けてきた現自公政権に対して、いのちと暮らしを守る政治への転換をめざした市民と4野党共闘の共通政策、選挙協力ができたことで、自公政治を転換できるまたとない機会と選挙に臨み、その結果に大いに期待していたところでした。自公政権が踏みとどまり、野党共闘勢力が伸びなかったこと、維新が大躍進したことの要因について、様々な論評がなされています。
野党共闘は失敗したという論評について。 自民党は小選挙区では幹事長など要職を担う議員の落選を含め29議席を減らしています。一方野党共闘側は1本化した62選挙区で勝利し、30選挙区近くで1万票差以内に迫っています。「歴史にもしもはない」と言われていますが、この30選挙区で野党側が勝利していれば、自民党は230議席で単独過半数割れ、立憲民主党は127議席で前回比18議席増となるのです。政権交代には届きませんでしたが、野党共闘の有効性は明確にあると思います。
コロナ危機対策での失敗で国民から不信任を突き付けられて安倍・菅首相は政権を放棄しました。またとない絶好の政治転換の機会でしたが、自民党が踏みとどまった要因としては、メディアによる自民党総裁選の過熱報道、総選挙にあたって野党共闘の報道がほとんどなかったこと、総選挙の前倒しで野党共闘側の選挙準備が十分に整わなかったことなどがあげられるでしょう。
大阪で、小選挙区で自民党が全滅、維新の候補が全勝した点について。コロナ禍・第4波では大阪府は自宅療養者が入院できずに亡くなるなど日本最悪の医療崩壊を引き起こしましたが、吉村知事のメディア露出度が高くしかもほとんどが好意的に報道されるので「うまくやっているように」見え、自民党のコロナ失策への批判が維新に集中したのでしょう。慶應義塾大学の研究でも明らかにされたようにコロナ対策では大阪府はワースト1で、維新のコロナ失政への批判を私たちが浸透させきれなかった点では不十分でした。私たちは、この10年間、維新が自民党よりも極端な新自由主義を柱にした弱者切り捨ての成長戦略を描いており(カジノ、万博)、社会保障削減、民主主義を否定する勢力であることを感じています。そのことを広く知らせていく活動がますます重要になってきたと思います。
岸田政権は、新自由主義の見直し、医療・介護・保育職員などの所得増などの「成長と分配」の見直しを主張していますが、安倍・菅政権の系譜をひいているので注意深く監視する必要があります。11月19日に決定した経済対策で、エッセンシャルワーカーと言われる職種の中の「介護職、保育職、看護職」などに対して、3%程度引き上げる方針を打ち出しましたが、現場からは一桁違うのではないかとの不満が寄せられています。憲法改正を公約に掲げた維新が躍進したことで改憲勢力が衆議院で改憲発議ができる議席2/3を確保しました。しかし国民は決して9条改憲を支持しているわけではなく、そうした動きには全力で反対していきましょう。
政治を変える一番確かな道は政権交代です。今回の選挙では実現しませんでしたが、私たちのいのちと暮らしが政治と深く結びついていることを多くの人がコロナ禍で感じたと思います。ひとつ大きな深呼吸をして仕切りなおし、新たに誰もが取り残されることのなく安心して暮らせる日本をめざして、対話と活動を進めていきましょう。
大阪市内24区キャラバン・堺市7区キャラバン日程続々決定。24区データはホームページにアップ。
9月6日に2021年度大阪市内区役所キャラバンの統一要望書を送付し、文書回答はメールで届くたび随時大阪社保協ホームページトップ「2021自治体キャラバン」ページにアップ、さらに大阪市24区アンケートについてもアップしています。今回のデータはすべて、大阪市総務課が取りまとめ、各担当課がエクセル集約フォーマットに直接入力していただいてたものです。
大阪市24区及び堺市7区キャラバンが続々と決まっています。みなさんの自治体でのキャラバンはどうでしょうか。いま、コロナ禍がおちついている今がチャンスです。私たちの声・要望をきっちりと伝え、さらに自治体のみなさんの苦労もねぎらいましょう。
【自治体キャラバン行動スケジュール】
堺市西区 12月3日(金)午後4時〜5時15分
堺市堺区 12月7日(火)午後3時30分〜5時
堺市東区 12月8日(水)午後4時〜5時15分
堺市南区 12月9日(木)午後4時〜5時30分
□大阪市北区 12月9日(木)14時〜16時
□大阪市都島区 12月13日(月)10時〜12時
堺市北区 12月14日(火)16時〜17時15分
□大阪市西淀川区 12月17日(金)14時〜
堺市中区 12月17日(金)午後4時〜5時30分
□大阪市阿倍野区12月20日(月)10時〜12時
□大阪市平野区 12月21日(火)10時から(平野区役所3階303・304会議室)で
堺市美原区 12月21日(火)16時〜17時30分
□大東市 12月24日(金) 14時〜
□大阪市東住吉区 1月24日(月)13時〜15時
□大阪市中央区 1月28日(金)13時半〜
□大阪市東淀川区 1月20日(木)14〜16時
中央社保協「国保学習交流集会」まだまだ間に合います。ぜひご参加を!
すでにお知らせしていますが、中央社保協国保学習校了集会が近づいてきました。
いま、高すぎる国保料をはじめとした国保の構造的な問題は解決されないまま、統一保険料の導入、法定外繰り入れの廃止など強行されようとしています。地域の暮らし、住民のいのちを守り、国民皆保険を支える国民健康保険制度の重要性をあらためて確認し財源問題をはじめ国保の抜本的な改善が必要です。
医療制度と国保改悪強行の国の狙いをつかみ、情勢をはじめ地域の実態の学習、交流を深め、運動を進めていく意思統一を図るため国保学習交流集会を開催します。積極的なご参加をよろしくお願いします。
なお、参加については完全オンライン(Zoom)で行います。申し込み用紙にメールアドレスの記載を必ずしていただくようよろしくお願いします。記載されたアドレスにZoom情報と集会資料が送信されます。参加費は無料です。
◆国保学習交流集会スケジュール
・日程 12月12日(日)10時〜16時
・場所 完全オンラインで開催。(Zoom)
・スケジュール
10時00分 開会
10時05分 学習講演「医療費適正計画の中での国保の位置づけと国の
ねらい」 講師・日本医療総合研究所 寺尾正之氏
11時05分 質疑(チャット利用)
休憩
25分 滞納・差押え問題交流
講演「S市の市税等の徴収現場から」
講師・S市徴収課職員
12時25分 質疑・意見交流
55分 休憩
13時40分 学習講演〓「第二期運営方針の進捗と各地域の動向、次期国
保料(税)について」
講師・神奈川自治労連 神田敏史氏
14時40分 質疑(チャット利用)
14時50分 各団体・各県社保協からの意見交換
※発言希望する方は、申込書に記入ください。
15時50分 集会のまとめ・閉会
16時00分 終了(予定)
参加申込書 ※k25@shahokyo.jp宛てに以下を送信ください
〇参加者氏名( )
〇団体名( )
〇連絡先
住 所( )
電話番号( )
〇参加方法 □個人 □集団視聴 ( 人予定)
※集団視聴のメインアドレスの記載をお願いします。
〇メールアドレスを必ず記載してください。記載された全てのアドレスにZoom情報と集会資料を送信します。(FAX、PDFではなく必ずメールで返信ください 返信先 k25@shahokyo.jp)
〇発言希望記入欄 ※発言を希望する方は記入ください。
発言者氏名
団体・社保協名
発言テーマ