大阪社保協通信 第1248号 2021.4.21
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大阪民主医療機関連合会が連日、緊急声明・府民へのアピール発表〜大阪の医療現場の危機感を共有します。
大阪のコロナ感染者数は連日1000人を大きく超え、全国一の感染者数を記録しています。
大阪民医連会長および4病院院長声明が15日と21日に発表されましたので共有します。医療現場の危機感がリアルに迫ってきます。拡散もお願いします。
緊急声明 過去最悪の感染状況を直視し、速やかに感染抑制に全力を挙げることを要請します 2021年4月15日 大阪民主医療機関連合会会長 大島 民旗 耳原総合病院病院長 河原林正敏 西淀病院病院長 福島 啓 コープおおさか病院院長 西上 喜房 東大阪生協病院院長 橘田亜由美 吉村大阪府知事が1週間前倒しで2月28日に緊急事態宣言の解除を行って以降、大阪の新型コロナウイルス感染者数は過去最悪のペースで増加しています。特に今回の流行は変異株の影響もあり、かつてないペースで重症者が増えており、4月14日時点で確保病床224床に対して重症者は239人とオーバーフロー状態であることが公表されています。昨日午後の状況では、すでに重症ベッドは「50人待ち」の状況とのことです。 民医連に加盟している大阪の4病院の状況をお伝えします。耳原総合病院では重点医療機関として疑似症用2床を含む5床を届出していますが、この間これを上回る受け入れの状況が発生しており、4月14日現在、陽性患者5名、疑似症患者6名が入院しています。うち1名の患者さんは重症化して人工呼吸管理を行なっており、ECMOも想定した対応を府フォローアップセンターに相談しましたが転送困難な状況となっています。西淀病院ではコロナ受け入れ病床1床に対して3名のCOVID-19の方が入院され、うち1名は人工呼吸管理が必要な重症患者ですが、まだ転院のめどがたっていません。発熱外来は1日12〜20枠ですが、連日その枠を超える患者数に対応しており、PCR陽性率も20%以上に上がってきています。コープおおさか病院では、連日発熱などの患者さんが押し寄せ、コロナ陽性者もこれまでにない勢いで確認されております。コロナ受入医療機関ではありませんが、近くの救急隊からコロナ陽性患者の受入要請がある状況です。東大阪生協病院は、発熱外来で3月の陽性率10%から4月は陽性率21%と急増しており、診断した中等症患者の転送先がなかなか見つからず、動線を分けられない小規模病院であるにもかかわらず、保健所からは当院への入院を強く要請されました。 患者を適切な治療の場で治療できない状態が大阪中で発生しており、すでに「医療崩壊」を起こしています。吉村知事が19日まで判断を待つことは、感染者のピークアウトを遅らせることでしかありません。大阪のコロナ患者の死亡率は2%で、1日1000人の感染者が発生することは、のちに1日20人の命が奪われることを意味していますが、治療可能なベッドが無ければ、死亡率は比較にならないほど上昇します。私たちは吉村大阪府知事と特に感染流行の中心地である松井大阪市長に対し、すでに緊急非常事態であるという認識に立ち、一刻も早く感染を強く抑え込むため、昼夜を問わない会食の自粛、マスクなしでの会話の禁止と人の密集を避けるために、従来以上の総合的な対策と保障を抜本的に進めることを要望します。 =以 上= |
大阪府民の皆さんへ 医療体制は限界を超えています。皆さんと皆さんの大切な人のいのちを守るため、 感染しない・させない行動に踏み切ってください 2021年4月21日 大阪民主医療機関連合会会長 大島 民旗 耳原総合病院病院長 河原林正敏 西淀病院病院長 福島 啓 コープおおさか病院院長 西上 喜房 東大阪生協病院院長 橘田亜由美 大阪府民と通勤等で大阪に普段来られている皆さん 大阪の新型コロナウイルス感染症患者数は毎日1000人を超え過去最悪の流行となっています。大阪府はようやく緊急事態宣言の発出要請をしましたが、医療の現場はすでに第三波の時とは比べ物にならない、最悪の状況です。私たちの事業所では、『両側に肺炎があり入院治療が必要な人が自宅待機となり意識がなくなる寸前となっていた』『保健所からの連絡が来ない』『救急搬送先がなく消防署で一晩過ごすことになった』などの、いのちを守れない状況が発生しています。 調子が悪ければ病院にかかれる、動けないほどしんどくなれば救急車を呼べば病院に運んでくれる、というあたりまえの医療が保障できなくなっています。私たちも最大限努力をしていますが、医師看護師や入院ベッドはすぐに増やせるものでなく、1日に診察できる患者さん、病院に入院できる患者さんの数には限界があり、もうそれを超えてしまっています。また、変異株はより早く重症化しやすく年齢層も若い傾向があり、30代で人工呼吸管理になる人も発生しています。「コロナはただの風邪」なんてとんでもない話で、お父さんお母さん世代の何人かがこのウイルスによって命を奪われるのです。 今の状況を招いた原因は、吉村大阪府知事が緊急事態宣言解除を前倒しし、変異株の脅威が伝わっていたにもかかわらず一気に自粛を緩めたことにあると私たちは考えています。また保健所がパンク状態なのも、政策の責任です。 そんな中、感染者をこれ以上増やさない、増加に歯止めをかける行動を府民と大阪府に普段通勤等で来られている皆さんにお願いします。どうか、普段一緒に住んでいる人以外との会食は時間帯関係なく避けてください。どうか、マスクを外した状態では人と話をしないでください。手指消毒を徹底してください。どうか、事業所の方は、在宅ワークへの移行を職場で進めてください。そのことを、自分の周りの一人でも多くの人にお願いしてください。このウイルスを抑え込むことは、皆さん一人一人の行動にかかっています。そして、多くの人の行動が変われば、抑え込むことは可能です。 私たちも日々目の前の患者さんの診療に全力を尽くします。困ったことがあれば、私たちに迷わず相談してください。私たちは大阪府はじめ自治体に対して、コロナ対策と生活に困る人への保障に全力を挙げるよう、要望を繰り返しています。コロナでの犠牲者を、一人でも減らしましょう。 最後にマスコミの方へ 私たちの現場からの発信を、強いメッセージを添えて報道してください。命を守るかどうかに、政治的中立はありません。どれだけこの第4波での犠牲者を少なくできるかは、報道に関わる皆さんにもかかっていることを強くお願いします。 |
4月15日大阪社保協2021年度第一回常任幹事会を開催。今年度の機関会議・取り組み等について確認。
昨日、大阪社保協2021年度最初の常任幹事会をリアル会場とzoomで開催しました。以下、概要をお知らせします。今年度の大阪社保協の取り組みは基本オンラインで開催します。
【2021年度機関会議・行事日程】
□幹事会・・・・・いずれも午後2時から4時半 大阪府保険医協会+zoom
・第1回 5月15日(土) ・第2回 8月21日(土) ・第3回 11月20日(土)
□常任幹事会・・・いずれも午後6時〜8時 大阪府保険医協会+zoom
@4月15日(木)A6月17日(木) B7月15日(木) C9月16日(木)D10月21日(木)
E12月16日(木)F1月20日(木)G2月18日(木)
□事務局会議・・・・いずれも木曜日、2時から4時 保険医協会
4月2日、5月6日、6月3日、7月1日、8月5日、9月2日、10月7日、11月4日、12月2日、
1月6日、2月3日、3月3日
□2021年度地域・団体活動者会議・・・・・2022年2月12日(土)午後2時〜zoom
□2022年度総会・・・・2022年3月12日(土) 大阪府保険医協会MDホール+zoom
□2021年度自治体キャラバン行動
・4月19日の週に自治体アンケート一斉発送 6月末締切り⇒7月中旬発行
・5月15日第1回幹事会で統一要望提案
・6月14日の週に自治体に発送
※今年度のキャラバン行動も地域社保協中心に実施を。
□第5回全国地方議員社会保障議員研修会は11月にZOOMで実施。
羽曳野市が国に先駆けて今年度、国民健康保険料子どもの均等割軽減を実施
国民健康保険は社会保障制度です。それはもともと1959年の発足時から他の健康保険に加入できない無職者や低所得が加入する地域保険だからです。そのため、所得が低い被保険者の保険料については、政令軽減制度(均等割を7割、5割、2割軽減)があります。
従来より子どもにも同じように均等割がかかることで子育て世帯に負担増となることから、子どもの均等割軽減をとの要望は、私たち運動団体だけでなく、全国の知事会や市長会、町村会からも強く要望がだされ、平成27年の国保法改正において「子どもに係る均等割保険料の軽減措置について、地域創生の観点や地方からの提案も踏まえ、現行制度の趣旨や国保財政に与える影響等を考慮しながら、引き続き議論する」との付帯決議がされ、「国の地方の協議」の中でも具体化していくことが検討されてきました。
来年度、国保加入世帯の未就学児の均等割についてその5割が軽減される制度がスタートする予定です。
大阪では羽曳野市が国に先駆けて本年度から実施することになったとの報告が4月5日の河南ブロック会議で羽曳野社保協・石田事務局長より以下のように報告がありました。
「羽曳野市の国保加入の未就学児は約600人、令和3年度から行うと財源は約1100万円となります。来年度からは国が1/2府が1/4、市が1/4になるから、275万円になります。2200万円あれば0にすることが出来るのにと思います。18歳までの国民健康保険者の均等割り額軽減はしないと羽曳野市は答弁しています。(3月議会の一般質問より)」
2021年度大阪府内市町村アンケート5月末締め切りに向けてスタート。
2021年度の自治体キャラバン行動にむけて準備がスタートしています。大阪府内市町村へ各種アンケート発送を行いましたので、早速多くの市町村担当課からアンケートデータ送信希望とのメールが続々と届いています。
なお、昨年度の「自治体キャラバン資料集pdfデータ」を大阪社保協ホームページ「2020自治体キャラバン」ページにアップしました。
今夏、コロナの状況が予想できませんが、リアルではできないことも想定し、オンラインでのキャラバンを検討するなど、各地でご相談ください。
★みなさまへのお願い 各地の取り組みをメールでお送りください。会えない、集まれないときこそ、情報交流・をしたいと考えています。