大阪社保協通信 第1230号 2020.2.19
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2月13日「この春、どうなる地域医療〜学ぼう地域医療、守ろう国民のいのち」学習交流集会に70人が参加。
2月13日、大阪医療問題連絡会は厚生労働省が9月26日に発表した公立公的病院の再編統合問題について学習交流集会を開催し、地域社保協や団体、労働組合、医療機関、議員などから約70人が参加しました。
開会にあたり、川辺大阪医療問題連絡会会長は、大阪医療問題連絡会で、この間、大阪での救急医療や災害医療の自治体向け調査や懇談を行い、不十分さが明らかになっている。そのようなもとで、今回の厚生労働省のリスト発表は相反する動きであり、地域とも連携しながら、リストの撤回、地域医療の拡充を求める運動のすすめるために学習交流会を開催することにしたこと、21日には大阪府へ要望書を提出し懇談する予定であることなどをのべました。
<この問題の背景と内容は>
大阪保険医協会の田川研事務局次長は、今回の病院再編統合リスト発表の背景は2014年に可決された医療・介護総合確保法、骨太方針に基づく「急性期病床の削減」を目的とした地域医療構想の推進にある。
大阪の11病院が選定された理由は、厚生労働省の分析項目で、「診療実績等が特に少ない」=【大阪市立弘済院附属病院、新泉南病院、阪南市民病院、大阪中央病院】、「構想区域内に診療実績がある病院が近くにある」=【上記に加えて、高槻赤十字病院、北摂総合病院、市立柏原病院、富田林病院、市立藤井寺病院、和泉市立病院、若草第一病院】とその選定理由を説明しました。
<災害時の対応など重要な役割果たす>
しかし、診療実績が少ないとされた病院については、医師不足や他に果たしている役割を無視していること、指定された病院のほとんどを大阪府が災害時に市町村災害医療センターや災害協力病院にして
いることから、府として責任を持って国に撤回を求めるべきだと指摘しました。
また、大阪府インフルエンザ等対策行動計画でも、ほとんどの病院は役割分担が示されています。この間の大阪府医療・病床懇話会の資料や会の傍聴を通じても、大阪府として、この間地域医療構想を検討してきた経過もあり、指定された病院の廃止の方向は出されていない、ただ、吉村知事が厚生労働省方針の積極的推進を表明しているもとでは、何があるかわからない、市民に情報を発信しながら、住民と医療関係者とともに医療体制を考え運動していきましょう、とよびかけられました。
<各地からの報告、交流>
◎藤井寺社保協・竹島さん
10月の幹事会以降、署名に取り組み、市長、病院に市民の声を訴えました。市長には「病院をつぶした市長」の汚名を残すな!と強く求め、市長もがんばる決意を表明。区長会にも申し入れ13人もの区長が署名、病院前で宣伝し、市会議員に働きかけ維新の議員も「市民病院は守らなあかん!」と表明。2月18日には議会へ署名を提出します。
◎富田林社保協・竹田さん
市長(担当課)と病院長(事務局長)と懇談し、議会へは意見書をあげるようとりくみ中。大阪府が産科の再開を許可し、無料定額診療も行っており、府は反対をいうべきです。1月13日には40人余りの参加で学習会をして南河内の医療をよくする会を結成しました。河南町では老人会35団体中32団体から署名をもらいました。近くの町村からも署名が集まり、現在150団体で、2月25日に提出予定です。
◎大阪医労連・前原さん
2月1日に準備会発足に向けた会議に参加しました。高槻日赤には高槻市だけでなく茨木市、大阪市内からも利用があります。日赤は、災害医療でも重要な役割を果たすところであり、自然災害が甚大化かつ頻発する今、地域と協力した運動こそ必要です。
◎日本共産党八尾柏原地区委員会・江村さん
2月15日に学習会をする予定。市議会では、2017年に病院の経営が悪化して再建計画にとり組んでいる最中であり、ひどい!議会では多くの会派・議員が質問し改善を求めています。今の病院をこの機会により良く変えたいです。緊急の出産分娩はここしかなく、まわりにも少ない。2月10日に議会にも意見書申し入れました。
◎中河内救急センターを守る会・越門さん
先日、柏原で宣伝をした。27筆署名があつまって、「お世話になった、なくさんとって」との声が寄せられました。若草第一病院は院長が、東大阪で三番目に救急を受け入れていて、ガン診療でも公的役割果たしています。油断なくとりくんでいきたい。
◎大阪労連阪南地区協・藤原さん
阪南の3つの病院を守るために運動をすすめています。この間、泉南病院、阪南病院の経営部と懇談してきました。行政区では1つしかなく、駅からも近いので利用が多い。泉南病院では2018年から経営や医療提供体制も改善もしている。今回の発表が風評被害となり、医者来ない、看護師が辞めるというような事態になっている。
◎堺・耳原総合病院斉藤医師
今回の動きは公立公的にとどまらない動きになっていると感じています。すでに水面下で民間病院の統廃合についても動きが、すすめられているよう感じています。当病院は産婦人科はじめ評判も良く、特定妊婦も受け入れている。現実的には、医師不足であり、医師を増やさなければならないし、現場からの運動をすすめていきたいです。
最後に、学習交流会名で集会決議を採択し、それぞれの地域職場で一層運動をすすめることを確認し閉会しました。
集会決議 わたしたちは2020年2月13日大阪グリーン会館ホールにおいて「『この春、どうなる、地域医療』〜学ぼう地域医療・守ろう国民のいのち〜」と題し、地域医療構想とそれに基づく公立・公的病院の再編統合リストの問題点を学び、地域医療を守る取り組みを共有しました。 昨年9月26日に厚生労働省により発表された公立・公的病院の再編統合リストは2017年6月のたった一月のレセプトデータ、基準の曖昧な病床機能報告を基にした病床機能データに基づいて、診療実績9領域・類似かつ近接6領域といった機械的抽出方法を行ったもので、地域の実情・医療ニーズや公立・公的病院が地域医療を守ってきた努力・役割を軽んじているものです。 指名された病院や地域からは“現場と厚労省の考えにギャップがある”“信憑性のないデータで判定され極めて遺憾”“風評被害の原因ともなる”と多くの非難が出され、全国各地で政府・厚生労働省に対して発表の撤回を求めています。ところが、政府・厚生労働省は地域の医療ニーズに即した効率的な医療機能の確保に向けた「地域医療構想」を、その担い手を健全に確保するための「医療従事者の働き方改革」「医師偏在対策」とともに一体的に取り組むとし、撤回はしようとしません。 わたしたちは医療費削減一辺倒で、地域医療の拡充や今後凶暴化が予測される自然災害対応とは相反する公立・公的病院の再編統合リストの撤回を求めます。また、いのちと健康・生活を守り、安心して住み続けられるまちづくりをめざし、地域医療の充実という目標の実現のために、地域住民と多くの個人・団体と手を結び、全力をあげて取り組みます。 以上、決議します。 |
(「大阪医療問題連絡会ニュースB2020.2.18付」より)
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大阪社保協「第30回総会」
★日 時 2020年3月7日(土)午後1時開場/2時開会/5時閉会
★場 所
大阪府保険医協会M&Dホール5階 ※地図ご参照ください
★報告と議案 (1)報告〜2019年度活動報告、決算報告、会計監査報告
(2)議案
第1号議案 社会保障をめぐる情勢と2020年度活動方針(案)
第2号議案 2020年度予算(案)
第3号議案 2020年度役員体制(案)
★資料代
無料
※なお、当日資料配布希望の団体は当日12時までに80セット会場にお持ちいただき袋詰め作業にもご協力ください。昼食も用意いたします。(事前にお知らせください)