大阪社保協FAX通信   1089号 2015.1.14

メールアドレス:osakasha@ poppy.ocn.ne.jp     大阪社会保障推進協議会

  http://www.osaka-syahokyo.com/index.html    TEL 06-6354-8662 Fax06-6357-0846

 

 

来年度第6期介護保険料低所得者軽減予算はスズメの涙!このままでは低所得者の介護保険料は国保料よりも高額に!!「1.22介護保険料ひきあげをやめさせるための学習決起集会」に必ずご参加を!

111日、平成27年度予算案大臣折衝が行われ、平成27年度厚生労働省予算について、介護サービス料金改定(介護報酬改定)はじめ、以下の内容での予算措置等を行うことなどがだされました。

1.介護サービス料金改定(介護報酬改定)等
 平成27年度の介護サービス料金改定(介護報酬改定)は、介護保険料の上昇の抑制、介護サービスの利用者負担の軽減、介護職員の給料の引き上げ、介護事業者の安定的経営の確保、という4つの視点を踏まえて行う。平成27年度介護サービス料金(介護報酬)の改定率は全体で▲2.27%とするとともに、消費税増税分を活用して、次のとおり対応すること。

・月額+1.2万円相当の介護職員処遇改善加算を拡充するため、+1.65%を確保すること。
・中重度の要介護者や認知症高齢者に対して良好なサービスを提供する事業所や地域に密着した小規模な事業所に対する加算措置を拡充するため、+0.56%を確保すること。
・さらに、地域包括ケアシステムの構築に向けて、地域医療介護総合確保基金や認知症施策など地域支援事業の充実に十分な財源を確保すること。

○地域医療介護総合確保基金による介護施設の整備等 公費700億円程度
○認知症施策の推進など地域支援事業の充実 公費200億円程度
・収支状況などを反映した適正化等 ▲4.48% 
 サービス毎の介護サービス料金(介護報酬)の設定においては、各サービスの収支状況、施設の規模、地域の状況等に応じ、メリハリをつけて配分を行う。
 また、介護職員処遇改善加算の拡充が確実に職員の処遇改善につながるよう、処遇改善加算の執行の厳格化を行う。
 なお、次回の介護サービス料金改定(介護報酬改定)に向けては、サービスごとの収支差その他の経営実態について、財務諸表の活用の在り方等を含め、より客観性・透明性の高い手法により網羅的に把握できるよう速やかに所要の改善措置を講じ、平成29年度に実施する「介護事業経営実態調査」において確実に反映させる。

(障害福祉サービス等料金改定(障害福祉サービス等報酬改定))
 平成27年度障害福祉サービス等料金(障害福祉サービス等報酬)の改定率は±0%とすること。
 サービス毎の障害福祉サービス等料金(障害福祉サービス等報酬)の設定においては、月額+1.2万円相当の福祉・介護職員処遇改善加算の拡充(+1.78%)を行うとともに、各サービスの収支状況や事業所の規模等に応じ、メリハリをつけて対応する。また、福祉・介護職員処遇改善加算の拡充が確実に職員の処遇改善につながるよう、処遇改善加算の執行の厳格化を行う。
 なお、次回の障害福祉サービス等料金改定(障害福祉サービス等報酬改定)に向けては、「障害福祉サービス等経営実態調査」の客対数を十分に確保するとともに、サービス毎の収支差その他経営実態について、より客観性・透明性の高い手法により、地域・規模別の状況も含め網羅的に把握できるよう速やかに所要の改善措置を講じ、平成29年度に実施する「障害福祉サービス等経営実態調査」において確実に反映させる。また、地方自治体の協力を得ること等を通じ、より具体的な現場の経営実態を把握する。そのうえで、次回の改定においては、これらにより把握された経営実態等を踏まえ、きめ細かい改定を適切に行う。

2.社会保障の充実・安定化

 来年度の消費税増収分(8.2兆円程度)は全て社会保障の充実・安定化に向ける。基礎年金国庫負担割合2分の1への引き上げの恒久化に3.02兆円を充てた上で、消費税増収分1.35兆円と社会保障改革プログラム法等に基づく重点化・効率化による財政効果を活用し、社会保障の充実1.36兆円と簡素な給付0.13兆円を措置すること。
 その中で、平成274月からの子ども・子育て支援新制度の円滑な施行に向けて予定していた「量的拡充」及び「質の改善」を全て実施するための十分な予算措置を行うこと。また、国民健康保険への財政支援の拡充を含む医療・介護サービス提供体制の改革の推進に必要な事項に重点的な予算措置を行うこと。
 低所得者に対する介護保険の1号保険料の軽減強化については、特に所得の低い者に対する措置の一部について平成27年度から実施すること。介護保険料軽減強化の残余の措置、低所得者への年金の福祉的給付及び年金受給資格期間の短縮については、消費税率10%引き上げ時(平成294)に、後期高齢者の保険料軽減特例を原則的に本則に戻すこととあわせて、着実に実施すること。

(参考)平成27年度の社会保障の充実1.36兆円(公費ベース)の内容
・子ども・子育て支援の「量的拡充」及び「質の改善(0.7兆円ベースを全て実施)」(5,100億円程度)
・育児休業中の経済的支援の強化(60億円程度)
・地域医療介護総合確保基金(医療分900億円程度、介護分700億円程度)
・平成26年度診療報酬改定における消費税財源の活用分(400億円程度)
・介護報酬における介護職員の処遇改善・質の高いサービスに対する加算等(1,100億円程度)
・国民健康保険等の低所得者保険料軽減措置の拡充(600億円程度)
・国民健康保険への財政支援の拡充(1,900億円程度)
・被用者保険の拠出金に対する支援(100億円程度)
・高額療養費制度の見直し(250億円程度)
・介護保険の1号保険料の低所得者軽減強化(200億円程度)
・難病・小児慢性特定疾病への対応(2,000億円程度)
・年金制度の改善(20億円程度)

3.医療保険制度改革の推進に関する予算関連事項

 次期通常国会に提出予定の医療保険制度改革関連法案において国民健康保険の財政基盤安定化・財政運営責任の都道府県移行、医療費適正化計画の見直し、後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入等の医療保険制度改革を着実に進めること。その関連において、予算に関連する以下の事項について、それぞれ記載の取扱いとすること。

(協会けんぽに対する国庫補助)
 国庫補助率の特例措置が平成26年度末で期限切れとなる協会けんぽについては、医療保険制度改革において、国庫補助率を当分の間16.4%と定め、その安定化を図ること。ただし、現下の経済情勢、財政状況等を踏まえ、準備金残高が法定準備金を超えて積み上がっていく場合に、新たな超過分の国庫補助相当額を翌年度減額する特例措置を講じること。

平成27年度:国庫補助は、法定準備金を超過する準備金の16.4%相当を減額
平成28年度以降:法定準備金を超過する準備金残高がある場合において、さらに準備金が積み上がるときは、さらに積み上がる新たな超過分の16.4%相当を翌年度の国庫補助から減額

(入院時食事療養費等の見直し)
 入院時の食事代(現行:1260)について、入院と在宅療養の負担の公平等を図る観点から、食材費相当額に加え、調理費相当額の負担を求めることとし、平成28年度から1360円、平成30年度から1460円に段階的に引き上げること。ただし、低所得者は引き上げを行わず、難病患者、小児慢性特定疾病患者は現在の負担額を据え置くこと。

(
所得水準の高い国保組合の国庫補助の見直し)
 所得水準の高い国保組合の国庫補助について、負担能力に応じた負担とする観点から、平成28年度から5年かけて段階的に見直すこととし、所得水準に応じて13%から32%の補助率等とすること。

4.生活困窮者支援及び生活保護

 平成274月に施行される生活困窮者自立支援制度については、生活保護制度と一体的に運用する中で、複合的な課題を有する生活困窮者の自立支援に効果を上げていくことが必要である。また、自治体での準備が着実に進むよう引き続き万全を期すこととし、本制度を適切に実施するため、必要な財政措置を講じること(400億円程度(国費ベース))
 住宅扶助基準及び冬季加算については、社会保障審議会生活保護基準部会の検証結果を踏まえ、最低生活の維持に支障が生じないよう必要な配慮をしつつ、以下の見直しを行う。

・住宅扶助基準については、各地域によける家賃実態を反映し、最低居住面積水準を満たす民営借家を一定程度確保可能な水準としつつ、近年の家賃物価の動向等も踏まえて見直す(国費への影響額は平年度▲190億円程度)。
・冬季加算については、一般低所得世帯における冬季に増加する光熱費支出額の地区別の実態や、近年の光熱費物価の動向等を踏まえて見直す(国費への影響額は▲30億円程度)

 また、医療扶助の適正化や就労支援の取り組みを着実に進め、その効果を事後的に適切に検証する。
 生活保護受給者の高止まりについては、高齢化の進展の影響が大きいものの、雇用環境が大幅に改善する中で経済的自立による保護脱却が若干好転しつつも十分に進んでいないことも要因となっている。
 こうした状況を踏まえ、高齢者や障害者世帯など生活保護受給者の様態に留意しつつ、最低限度の生活を保障し自立を助長するとの生活保護法の趣旨にかんがみ、次期生活扶助基準の検証(平成29年度)にあわせ、年齢、世帯類型、地域実態等を踏まえた保護のあり方や更なる自立促進のための施策等の制度全般について予断無く検討し、必要な見直しを行う。

 

介護保険1号保険料低所得者軽減強化はもともと1300億円の約束がたった200億円に!!低所得者の介護保険料は国保料より高くなる!

 今回の介護保険改定で唯一のプラス面は、介護保険料の低所得者軽減の拡大でした。消費税値上げ分のうち1300億円を原資にして介護保険料にも国保と同様に7割軽減を導入するというのが厚生労働省が国民に対して行ってきた約束です。しかし、今回10%が延期になったことを理由になんと200億円しか軽減に使いません。しかし、消費税は5%から8%へと3%も値上がったのですから、約束を反故にする理由にはなりません。

 大阪社保協が大阪府に対して公開請求した10月段階での第6期介護保険料はのきなみ1000円以上の値上げです。基準額が大きく値上がりするのですから、低所得者はその半額近くの保険料を支払うこととなり、最低でも3000円を大きく超える保険料となります。この金額は国保料の7割軽減後の最低額(大阪府内の各市町村でも月額2000円以下)を大きく超えることとなります。

 

介護保険料を引き下げるために2月3月議会で一斉請願行動を提起〜「1.22学習決起集会」に全地域から必ず参加を!!

 各自治体の介護保険事業計画は、策定委員会等での検討がほぼ終わり、現在パブリックコメントの段階に入っています。今後、介護報酬改定の諮問答申(1月中下旬)が行われ、給付費見込額が確定すれば、第6期(2015年度〜2017年度)介護保険料改定案が確定し、2月〜3月の各自治体の議会で介護保険条例改正案として提案されこととなります。

第6期は、各自治体で大幅引上げが狙われ、すでに、大阪市は現行基準月額5897円を18.7%引き上げて6998円にする案を公表。他自治体でも今年10月に国に報告された「試算値」では、寝屋川市の50%引上げ(4740円⇒7141円)をはじめ、17自治体が6000円を突破する保険料となっています。

パブリックコメントの取組みを踏まえて、2月〜3月議会への「介護保険料引上げの中止を求める請願」を提出し、旺盛な宣伝や高齢者団体への申入れ活動に取り組み、広く住民に知らせ、世論を広げて議会での一大争点とさせ、安易な引上げを許さない状況を地域でつくりだす必要があります。

大阪社保協では、大阪市内全市町村(くすのき3市は除く)議会事務局に電話聞き取りを行い、議会開会日と請願締め切り日程を聞き取り、1月22日の「学習決起集会」での意思統一を経て、大阪府内の全自治体の2月3月議会にむけて一斉議会請願提出と地域の老人会や介護保険事業所訪問などによる賛同集約・市民宣伝などを提起します。

 

請願項目案

1 第6期の介護保険料引上げを中止すること

2 公費による低所得者保険料軽減は、国に対し、2015年度から当初案どおり実施するよう働きかけるとともに、自治体として独自に軽減措置を行うこと


 

 

20152.3月議会開会日・請願締め切り日

2015.1.9大阪社保協電話聞き取り。「予定」のところもあり、日程が多少前後する可能性あり

市町村

代表電話

.3月議会開会日

請願締め切り日

大阪市

06-6208-8181

213

210

堺市

072-233-1101

216

22

岸和田市

072-423-2121

224

210

豊中市

06-6858-2525

225

216

池田市

072-752-1111

227

2月末

吹田市

06-6384-1231

33

311

泉大津市

0725-33-1131

220

32

高槻市

072-674-7111

未定1/15議運で決定

220

貝塚市

072-423-2151

224

212

枚方市

072-841-1221

34

未定だが議運は開会日1週間前まのでそれまでに

茨木市

072-622-8121

未定3月頭

未定だが227日ぐらい

八尾市

072-991-3881

224

23

泉佐野市

072-463-1212

33

220

富田林市

0721-25-1000

224

34

寝屋川市

072-824-1181

32

220

河内長野市

0721-53-1111

227

218

松原市

072-334-1550

未定3月頭

未定

大東市

072-872-2181

223

210

和泉市

0725-41-1551

226

212

箕面市

072-723-2121

224

218

柏原市

072-972-1501

223

216

羽曳野市

072-958-1111

224

217

摂津市

06-6383-1111

219

219

高石市

072-265-1001

224

219

藤井寺市

072-939-1111

227

220

東大阪市

06-4309-3000

未定3月頭

未定だが2月末

泉南市

072-483-0001

未定3月頭

未定だが2月半ば

交野市

072-892-0121

226

218日午前中

大阪狭山市

072-366-0011

225

217日午前中

阪南市

072-471-5678

34

219日(議長に説明必要)

島本町

075-961-5151

227

212

豊能町

072-739-0001

未定3月頭

219日ぐらいまで(議長に直接説明必要)

能勢町

072-734-0001

34

210

忠岡町

0725-22-1122

32

310

熊取町

072-452-1001

34

224

田尻町

072-466-1000

35

217

岬町

072-492-2775

34

320

くすのき広域連合

06-6995-1516

330

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

介護保険料引上げをやめさせるための

学習決起集会

 

★日時 2015年1月22日) 午後7時〜9

★場所 大阪グリーン会館2階ホール

(地下鉄谷町線・堺筋線「南森町」駅下車徒歩約5分)

★内容  @報告 第6期介護保険料をめぐる最新情勢と2〜3月議会での課題

(報告者 大阪社保協介護保険対策委員 日下部雅喜)

     A各自治体での介護保険事業計画策定と保険料改定

     B行動提起 

★参加費 無料

★主催 大阪社会保障推進協議会 Fax06-6357-0846 メールosakasha@poppy.ocn.ne.jp

※なお、同じ1月22日(木)午後2時から同じグリーン会館で、年金者組合大阪府本部・大生連・介護保険料に怒る一揆の会主催で、ほぼ同じ内容の集会が開かれます。夜間の参加が困難な方は、そちらにご参加ください。