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大阪市生活保護利用者で福祉用具購入・住宅改修での介護扶助自弁は133件!!本日の大阪市保護課との話し合いで判明。
本日午前中、大阪市福祉局生活福祉部保護課と、「介護扶助自弁強要」問題について、11月14日に引き続き、2回目の懇談を実施しました。
冒頭、生野区のケアマネジャーから具体的にだされた事例
□ 昨年9月の生野区介護保険事業者連絡会が開かれ、その後の運営委員会の中で、「最近、福祉用具や住宅改修で1割負担をケースワーカーから求められることがある」との話がいくつかの事業所から出された。
□ 9月の自分自身のケースでもお風呂の中に沈めて使う福祉用具購入の際に福祉用具事業者より福祉事務所ケースワーカーから一割負担自己負担させるように確認せよとの話があったとの連絡があり、ケースワーカーに確認したところ、「本当にできないのかどうか確認したいので通帳の最後のページのコピーを提出させよ」と求められ、それは介護保険法のどの条文などに基づいて行っているのかと確認したところ、それ以上の話にはならなかったが・・・。
懇談の中で確認したこと
□上記、生野区のケースワーカーが通帳のコピーを求め自弁できないのかどうかを確認しようとしていたということに対して、本庁ではどう考えるか。
→正しくない。指導する。
□
12月9日の課長通知は「是正通知」ではなく取り扱い要綱にすぎないが、それでも「なお、介護保険給付の福祉用具購入や住宅改修にかかる費用の介護扶助は、給付券の活用の有無にかかわらず自弁の可否は扶助決定の要件とはなりませんので注意してください。」という一文を入れたことは、実態として自弁の可否を扶助決定の要件にしていたということの裏返しでいいか。
→11月に厚生労働省に確認して、正しくないとの見解であったので入れた。
□
この通知は「各実施機関に対して通知」と回答されているが、各実施機関とはどこか。またどういう形で説明したのか。
→実施機関とは各区の福祉事務所のこと。メールで送信した。また、直接の説明は多分12月の査察指導員会議(係長会議)で説明した。
実際に1割負担を自弁している件数は133件
さらに、この懇談の中で、大阪社保協が前回の話し合いの最後に明らかにするよう要望していた内容が明らかになりました。
@介護給付が決定しているのに介護扶助が支給されていない件数を明らかにすること
→133件(昨年3月〜11月の9ケ月間)
A介護扶助申請があったにもかかわらず却下された件数を明らかにすること
→0件
B@については遡及すること
→遡及については変更後2ケ月程度と生活保護手帳別冊問答集にかかれている。
133件の内訳の分析のためにさらに詳しい資料を要請
「133件」についてはペーパーではなく、口頭で回答がされました。大阪社保協からは、内訳について@24区別 Aサービス別 B金額 について明らかにするよう要請し、大阪市としても出来るだけやってみるとの前向きの回答がされました。
新年度にむけてケースワーカーへの徹底を具体的に要請
来週から新年度となり本庁も区役所も人事異動があるため、本日の確認事項も来年度、伝わっていかないなど反故にされる可能性があります。そのために以下の点での要請を行いました。
@ 4月に実施される新任研修での介護扶助の説明の部分で説明し徹底すること。
A 4月の課長会議で徹底すること
3月20日の国会・厚生労働委員会で日本共産党・辰巳孝太郎参議院議員が質問
なお、この問題については、4月20日の参議院厚生労働委員会において日本共産党・辰巳孝太郎議員により質問がされ、厚生労働大臣は「法令違反」であると明言しました。
辰巳議員の質問内容については、辰巳議員の公式ホームページに動画がアップされていますのでぜひご覧ください。 http://www.tatsumi-kotaro-jump.com/activity/4302
この間の経過
1)昨年9月25日の生野区キャラバンで発覚。
この時、区保護課は生活保護利用者の利用料負担について「生活保護費をやりくりしての自己負担については、生活保護法全般における基本的な考え方である。定例的に券が出ている場合は必ずしも毎月は問うていないが、基本的に自分で負担することができないかどうかは貯蓄のあるなしに関わらず確認するようにしている(生野区役所が作成した「議事録」より抜粋)」と明言した。
2)
大阪社保協が全ケアマネ事業所アンケート実施
大阪社保協が大阪市内全居宅介護支援事業者(ケアマネジャーのいる事業者、1160カ所)に対して緊急に「大阪市生活保護利用者に対する適正化アンケート」を実施。このアンケート結果から生野区役所だけが自弁強要をしているのではないことが判明した。
※1.2とも詳しくは「fax通信1054号」に掲載 http://www.osaka-syahokyo.com/fax/1054.htm
3)11月1日 大阪市福祉局総務課に「質問書」を提出
4)11月14日 大阪市の生活保護課と介護保険課同席での話し合いを実施。
この懇談で、大阪市として要保護者に福祉用具購入・住宅改修費の一割負担の自弁できるかどうかを申請時に確認させていることが判明し、1カ月以内に「是正通知」出させること等を強く要請した。
※詳しくはfax通信1055号に掲載 http://www.osaka-syahokyo.com/fax/1055.htm
5)12月9日大阪市課長通知「福祉用具購入及び住宅改修の給付券を活用した場合の介護扶助の取り扱いについて」発出。
この通知は「是正通知」ではなく、単なる「事務取扱要綱」にすぎない。ただ、その中に一点、「なお、介護保険給付の福祉用具購入や住宅改修にかかる費用の介護扶助は、給付券の活用の有無にかかわらず自弁の可否は扶助決定の要件とはなりませんので注意してください。」の文章がいれられた。
6)1月23日「平成25年12月9日付課長通知に対する反論と再度の是正を強く求める要請書」提出
7)3月24日大阪市から文書回答寄せられる
質問 |
回答 |
@改めて確認するが、今回、大阪市、および各区福祉事務所ケースワーカーが法令違反を犯して要保護者に自弁を強要してきた。まずは、その誤りについて冒頭はっきりと記載し、是正すべきである。ところが、この通知では、まるで事業者が悪いような書き方をしており、是正を要請する。(1変更内容(1)介護保険担当での給付券の申請・・・個人情報の取り扱いを考慮すると給付券の申請手続きのタイミングで生活保護担当への案内が出来ない事例が生じています) |
今回の事務連絡は、各実施機関における介護保険給付券を用いた福祉用具購入・住宅改修の介護扶助関係業務にかかる通知となっています。制度施行当時には申請窓口に申請者(またはその家族等)が来庁することを想定していましたが、現在は事業者が来庁することがほとんどである事、本来事前申請が原則である扶助申請が事後申請となっている場合がある事等を勘案し事務整理を図ったものです。なお、大阪市として、要保護者に自弁を強要してきたという事実は確認しておりません。 |
A介護扶助の申請のところで、初めて「介護扶助運営要領」について記載しているが、「必要最小限の額であるか確認してください」とそこだけ切り取って強調していることは問題である。 担当者によっては、「最低価格」を一律に強要するような指導を生み出しかねない。介護扶助運営要綱は要保護者の介護保険利用保障をうたっているものであり、大前提として冒頭で、運営要領の基本的な考え方などを記すべきである。 |
介護扶助運営要領の中で、福祉用具の介護扶助給付は給付方針と費用において要件が定められており、住宅改修の介護扶助給付は住宅改修の範囲と住宅改修の程度において要件が定められています。 福祉用具の給付方針と住宅改修の範囲に関しては、いずれも概要としては『介護保険制度で認められているもの』という主旨であり、介護保険の給付券を添付していることで条件が満たされていると考えられます。 そのため、福祉用具の給付方針と住宅改修の範囲に関しては改めての確認については記載しておらず、介護扶助運営要領に基づき、福祉用具の費用と住宅改修の程度について確認する旨を記載しています。 |
Bまた、「介護扶助の支給決定後には本人宛に決定通知書を送付するとともにその費用を事業者の口座に振り込むので、福祉用具の購入や住宅改修の着工はそれらの確認後に行うよう指導」と書かれているが、これでいくと実際に福祉用具の納品や住宅改修の工事着工はかなり遅くなることになる。 介護保険課と調整の上、必要とする福祉用具購入・住宅改修実施が速やかに行える手続きに改めること。 |
介護扶助に限らず、各種の扶助については申請から決定までに一定の日数を要することとなります。緊急性が高いような個別の事情については、状況に応じて対応することとなりますので、個別に各実施機関にご相談ください。 また、今回の運用整理により、福祉用具購入及び住宅改修にかかる利用者負担額の事業者への支払い時期は事後申請よりも速やかに行えることから、事業者への介護保険給付費の支払いは速やかに行えることとなっています。 |
C肝心の「介護保険給付の福祉用具購入や住宅改修にかかる費用の介護扶助は給付券の活用の有無に関わらず自弁の可否は扶助決定の要件とはなりません」という文書がつけたしのように書かれている。 この部分については、大阪市が法令違反を犯していたのであるからで、項を起こしてわかりやすく書くべきである。 |
@の回答にもあるように、今回の事務連絡は、各実施機関における介護保険給付券を用いた福祉用具購入・住宅改修の介護扶助関係業務にかかる事務を整理するための通知となっています。 前回の協議の内容を踏まえて、介護扶助の申請時の事務の整理の中で、改めて各実施機関に周知を図るために記載しています。 |