大阪社保協通信

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1266号 2023.7.18

  TEL 06-6354-8662 Fax06-6357-0846

大阪社会保障推進協議会

  

2023年度自治体キャラバン資料集完成〜大阪府内地域社保協・常任幹事・個人会員へ先行発送、大阪市内社保協および自治体には来週発送。

 本日、2023自治体キャラバン行動資料集1000冊納品され、府内地域社保協・常任幹事・個人会員宛には本日発送しますので楽しみにお待ちください。今年度も充実の一冊となりました。残り1200冊は来週納品されますので、25日発送となりますので、よろしくお願いいたします。

 本日現在の自治体の懇談日程最新スケジュールと事前学習会開催状況は以下となります。要望書への回答及び懇談日程確定状況は大阪社保協ホームページ「2023自治体キャラバンのページ」に随時アップしますので、ご確認ください。

 全ブロックでの事前学習会日程も確定しました。懇談日程が早く間に合わない場合は、大阪社保協としてのzoom事前学習会も2回予定していますので、ぜひご参加ください。レコーディングもいたします。

 

2023年度自治体キャラバン行動

2023.7.18現在〕

懇談時間

自治体名

会場/担当課

81()

1300-1500

泉南市

秘書人事課・津田/072-483-0002

89日(水)

10001200

寝屋川市

市役所議会棟5階第2委員会室/経営企画部企画二課・杉村072-825-2019

818()

10001200

岸和田市

総合政策部広報広聴課・竹内072-423-2386

821日(月)

14001600

豊中市

豊中市都市経営部広報戦略課広聴係・岡06-6858-2029

823()

14001600

門真市

市民文化部人権市民相談課・松村06-6902-6079

※枚方市:枚方社保協が調整

 

【事前学習会日程】

◆712()18時〜20時  「介護保険」「障害者65歳問題」(大阪民医連+zoom)

ミーティングID: 859 1803 5097 パスコード: 564695

721()13時〜15時  北摂ブロック学習会(こばと会本部)

   アクセス honbu_map.pdf (kobatokai.jp)

722()10時〜12時  河南ブロック学習会(松原民商)

726()14時〜16時  大阪社保協zoomミーティング@

ミーティングID: 890 9035 2748 パスコード: 692708

728()18時〜20時  大阪社保協zoomミーティングA

ミーティングID: 813 9568 5835 パスコード: 743076

731()14時〜16時  豊能ブロック学習会(豊中市中央公民館)

81()18時半〜20時 北河内ブロック学習会(寝屋川市民会館)

◆83()18時半〜20時 泉州ブロック学習会(岸和田市立福祉センター)

88()18時半〜20時半 中河内ブロック学習会(未定八尾市内で)

 

各地で「大阪府統一国保学習会」開催。

 大阪府内各地で「大阪府統一国保」の問題点についてしっかりと学び地域での運動についてかんがえる学習会を開催しています。基本的にレジュメを以下掲載します。

 

大阪府統一国保で何が起きているのか

2023.7  大阪社保協 事務局長 寺内順子

1. 全国は「国保都道県単位化」、大阪は「国保統一」〜何が違うのか

  □国保都道府県単位化とは

   ・2017年までは国保運営(保険者という)市町村

   ・2018年からは保険者は都道府県と市町村。大きな違いは、財政運営(つまり財布
もつこと)は都道府県、実務は市町村となった。

・実務とは、保険料賦課(保険料を計算すること)、保険給付(保険証を発行して医療保険を使わせること)、保険料徴収の3つ。

・財布は都道府県につかまれながら、具体的な仕事・運営はこれまでどおり市町村が担うという仕組みが「都道府県単位化」

   ・財布をにぎっている都道府県と、その財布からお金をもらう市町村とは完全な上下関係となる。

   

  □国保完全統一とは

   ・「国保完全統一」とは、保険料統一だけでなく、保険料減免一部負担金減免統一などのことであり、さらに国保実務の統一も目指す可能性もある。

   ・保険料の統一をするためには、保険料の差がいちばん反映する「市町村ごとの医療費水準の違い」を無視して、市町村ごとの被保険者世帯の総所得と人数だけで納付金をシェアをして「統一保険料率」を策定する。

 

2. 「大阪府国保統一」の問題点・矛盾点

 

  □「国保完全統一」といっても市町村の事情はいろいろ

   ・しかし、実際の運営は市町村であり無理やり大阪府で一本化しても、43市町村の事情は全く違う。

   ・一番差があるのが、医療供給体制

   ・大阪府内ではおおむね北部地域(大阪市と北摂・豊能地域)に第三次救急の提供ができる大病院が集中。

・逆に、泉南地域と河南地域では医療水準が厳しい。南河内他の一の第三次救急指定の近畿大学病院は堺市に移転し、今後空白地域となる。

・いくら大阪は一つ、と言われても、例えば泉南地域の住民が北摂地域の医療機関に行くことはほぼ無理。

・高度医療へのアクセスの違いは医療費総額の違いに現れる。

 

【大阪府内の三次救急医療体制 大阪府ホームページより】

地域

施設名

所在地

区分

大阪市

地方独立行政法人大阪府立病院機構

大阪市住吉区

大阪急性期・総合医療センター

 

独立行政法人国立病院機構

大阪市中央区

 

大阪医療センター

 

大阪赤十字病院

大阪市天王寺区

 

大阪警察病院

 

大阪公立大学医学部附属病院

大阪市阿倍野区

 

豊能

大阪府済生会千里病院

吹田市

 

千里救命救急センター

 

大阪大学医学部附属病院

三島

大阪関西医科大学附属医療センター

高槻市

 

北河内

関西医科大学総合医療センター

守口市

 

関西医科大学附属病院

枚方市

中河内

大阪府立中河内救命救急センター

東大阪市

 

南河内

近畿大学付属病院

大阪狭山市

 

堺市

堺市立総合医療センター

堺市

 

泉州

岸和田徳州会病院

岸和田市

 

りんくう総合医療センター

泉佐野市

 

 

  □際限なく上がる「大阪府統一国保料」

  □黒字になっても次年度国保料をさげられない

  ・「統一保険料」とするために前年度黒字分を次年度繰入をしたり、一般会計法定外だけでなく市町村の基金も繰入ができず、国保料を安くすることができず、黒字分は基金に積み上げるしかないという状況となっている。

 

3. なぜ「統一国保料」だと高くなるのか?

【寺内が統一だと高額国保料になる要因として考えている理由】

 ・例えば2023年度納付金計算・標準(大阪府の場合は統一)保険料計算は、2020年度データーに基づいて計算される。つまり、3年前データに基づき、医療費総額、所得総額、被保険者数を予想し計算するので都道府県単位になると、相当な誤差が生まれるのではないか。

 ・市町村で保険料を賦課する場合は、見込の直近データ、たとえば2023年度保険料は、2022年度見込で計算できる。また、1自治体であれば誤差もそう大きくならない。

 ・統一保険料にしていない場合は、「標準保険料率」がだされても、市町村自らが試算し、納付金が支払える範囲で保険料を賦課するので調整が効く。

 ・さらに、医療費水準を全く考慮しない「統一保険料」計算であるが、実態には市町村ごとの医療費水準の差があり、医療費支払い(医療給付費)はその医療費の実態に応じて支払うので(現在は大阪府が)、統一保険料にしていると、比較的医療費水準が小さい自治体には大きく黒字が生まれるのではないか。

  ・統一の場合の納付金計算では、市町村に個別入ってくる公費(保険者努力給付金)もすべて大阪府納付金計算の時にいれてしまうため、市町村それぞれの努力(検診やヘルス事業)が全く反映されず意味がなくなる。

 

⇒この点については、716日開催の「中央社保協国保改善運動交流集会」において、講師の神田氏(神奈川県自治労連)からは、「ほぼ正しい」とのコメント。さらに、神奈川県では事業費納付金及び標準保険料算定の際に市町村から「高く算定しないように」という強い要望が出されるが、大阪ではそれがないのではないか。さのため「医療費総額」を相当高くもみつもっているのではないか、とのコメントもいただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4. 大阪府統一国保の考え方(大阪府国民健康保険事業方針より)

 

府における国民健康保険制度の運営に関する基本的な考え方

 

1 基本的な考え方

 (1)市町村国保が抱える構造的な課題

我が国は、国民皆保険制度の下、誰もが安心して医療を受けられる医療制度を実現し、世界最高レベルの平均寿命と保健医療水準を達成してきた。

とりわけ、国民健康保険は、被用者保険の被保険者等を除いたすべての住民が加入する国民皆保険制度の中核として、重要な役割を果たしてきた。しかしながら、国民健康保険は、被用者保険と比べて年齢構成が高く、加入者が減少していく中で、一人当たりの医療に係る支出は増え続けていく一方で、加入者の所得水準は相対的に低いという構造的な課題を抱えており、厳しい財政状況が続いている。

国民の安全・安心な暮らしを保障していくためには、現行の社会保険方式による国民皆保険を堅持することが重要であり、国民健康保険制度改革にいたったものである。

 

 (2)基本認識

社会保険制度としての国民健康保険制度は、国民皆保険を支えるナショナル・ミニマムであり、その権限・財源・責任については、国が一元的に担うことが本来の姿である。

将来にわたり国民皆保険を堅持していくために、国に対し、各医療保険制度間での保険料負担率等の格差を是正し、被用者保険を含む医療保険制度の一本化を求めていく上で、制度改革は、安定的かつ持続可能な医療保険制度の構築に向けた通過点であると考える。

 

 (3)視点

平成30年度からの市町村国保制度においては、「大阪府で一つの国保」として、被保険者の資格管理が府域単位に変更されるとともに、財政面では、府が財政運営の責任主体となり、府内市町村の被保険者に係る必要な医療給付費を府内全体で賄うことで、保険財政の安定的運営を可能としたものである。府が財政運営の責任主体となることにより、社会保険制度における相互扶助の精神の下で、これまでの市町村における被保険者相互の支え合いの仕組みに、市町村相互の支え合いの仕組みが加わり、府内全体で負担を分かち合うこととなった。

このような仕組みを勘案すれば、府内のどこに住んでいても、同じ所得・同じ世帯構成であれば同じ保険料額となるよう、府内全体で被保険者間の受益と負担の公平化を図るべきであると考える。

一方、府においても、令和元年時点の高齢化率(65歳以上人口割合)は27.6%に達しており、今後も高齢化が進むことが見込まれる。65歳以上の医療費は年々増加していることからも、将来的な医療費の増加は避けられないと考えられる。

そこで、医療保険制度全体を持続可能なものとし、生命と健康に対する府民の安心を確保するためには、必要な医療を確保しながら医療費の適正化を図ることが重要であり、予防・健康づくりの取組を着実に進めていくことが求められる。

こうした考え方の下、「被保険者間の受益と負担の公平性の確保」と「予防・健康づくり、医療費適正化取組の推進」の二本柱を中心として新制度を円滑に推進するとともに、「保険財政の安定的運営」「事業運営の広域化・効率化」に向けた取組を進めることで、持続可能な制度をめざすものである。

 

基本認識         

○社会保険制度としての国保は、国民皆保険を支えるナショナル・ミニマムであり、権限・財源・責任を国において一元的に担うことが本来の姿

○今回の改革は、安定的かつ持続可能な医療保険制度の構築に向けた通過点  

 

視 点   「大阪府で一つの国保」の考え方の下、

○被保険者間の受益と負担の公平性の確保

○予防・健康づくり、医療費適正化取組の推進

○保険財政の安定的運営

○事業運営の広域化・効率化       

 

2 府内統一基準の設定

上記1の基本的な考え方に基づき、次の項目についての「府内統一基準」を定める。

 (1)保険料関係

@保険料・保険税の区分 A賦課方式 B賦課割合 C賦課限度額 D保険料率 E保険料の減免基準

F保険料の仮算定の有無、本算定時期、納期数 

(2)保険料関係以外

@一部負担金の減免基準 A出産育児一時金の額 B葬祭費の額 C被保険者証(通常証)の様式、更新時期、有効期間 D保健事業(予防・健康づくり、医療費適正化に関する取組)(共通基準) E精神・結核医療給付

 

3 統一時期

   平成30年4月1日

ただし、出産育児一時金の額、葬祭費の額、被保険者証の様式等(平成30年以降の更新分)、保健事業(共通基準に係るもの)及び精神・結核医療給付以外の項目については、激変緩和・経過措置を設けるものとする。

 

 

5.   大阪府はなぜ統一国保に突き進むのか〜それは維新府政だから

□2010年7月22日 大阪府知事と市町村長との協議

2010722日、大阪府橋下知事と16市町村の代表が国保広域化について協議を行った。この協議での大きな柱は以下。

@   市町村としては一般会計繰入をやめたい。減免も負担。

A   府知事がリーダーシップをとって広域化をすれば、保険料があがる自治体も文句を言わないはずだ。

B   それぞれの市町村の累積赤字についてはそれぞれが解消しなければ広域化はすすまない。

C   府内統一保険料設定は国保法改正を待たなくてもできるので先行してすすめる。

D   一般会計繰入・減免なしで保険料試算を年内に行う。

 

◆この協議で、これまで市町村が独自に行ってきた国保への負担(一般会計からの独自繰入、条例減免)をやめたいという市町村の思惑を背景に、全国どこよりも早く広域化を実質的に知事の力を借りて強権的にすすめようとしていることが明らかとなった。そして、この協議によって、奇しくも広域化の本当の狙いがはっきりと示されることとなった。

 

2008年当時大阪府内市町村国保会計総額800億円の大赤字(国保会計資料F参照)

 

◆夕張市が2006年に353億円の赤字を抱え財政再建団体になった

◆大阪府内のいくつかの市町村もそれに準じるほどの状況となっており、赤字の多くを国保会計が占め「夕張市の次は大阪のどの自治体市か」と言われるほどの状況であった。

◆橋下知事の「大阪都構想をめざすために国保も介護保険も広域化」との思惑と市町村の思惑が合致し、「大阪府国保広域化」の議論となった。

◆しかし、保険者を大阪府が担うことは国保法上無理との判断となり断念したが、その後大阪府は国に対して「国保広域化」を強く要望し続けた。

2018年度の法改正は「医療費の適正化=削減」のために行われたが、大阪府はいち早く「2024年度国保統一」という方針を大阪府国民健康保険運営方針に書きこんだ。

 

6.   大阪の私たちがいますべきこと、できることはなにか

1)  コロナ禍と物価高で最も被害を受けている人たち(非正規労働者・中小業者・フリーランス・シングルマザー・低所得者・年金生活者)はみな国保被保険者

2)  各自治体に対して「いまこの状況のもとで国保料を上げるな、下げろ、市民は限界を超えている、市民を守れ」「国保統一はいまじゃない、延期を」「基金をため込んでいったどうするのか」と声を上げる〜今年の自治体キャラバン行動はチャンス

3)  市民に対して大阪の国保がどこよりも高いことを知らせる地域での住民運動を。